ピュアなデジタル証明書的な用途でVerifiable Credentialを議論する際によく出てくるのがBlockCertsとの比較です。

BlockCertsは2016年にMIT Media Labが開始したオープンソース仕様・実装群です。
学位証や修了証などのデータのハッシュ値をブロックチェーンに書き込み、改ざん耐性・中央集権的な組織に頼らない長期検証性を実現します。

https://www.blockcerts.org/

VCとの比較

いくつかの観点でBlockCertsとVCを比較してみます。

観点

Blockcerts

W3C Verifiable Credentials

標準化主体

Blockcerts Community(MIT 発祥)

W3C 勧告

データモデル

独自 JSON‑LD

汎用 VC Data Model

信頼の根拠

ブロックチェーンへのハッシュアンカリング

署名方式は自由(Linked Data Proofs、JWT、COSE など)

想定活用領域

教育・資格系証書に特化

ID、税証明、医療情報、IoT など多用途

BlockCertsは想定用途が限定的で、改ざん検知を行う方式も明瞭なためシンプルに扱うことができると言えそうです。

相互運用について

BlockCertsはVCよりも前に登場した規格です。(VC:2017年にFirst Public Working Draft が発行、BlockCerts:2016年に1.0版が公開)
直近ではBlockCerts V3がVCデータモデルに対応し、両技術が同じエコシステムで相互運用できる方向に収れんしつつあります。

以下GPTより

▼Blockcerts V3とVC Data Modelの収斂

  • 2019 年:方針表明
    Blockcertsコミュニティは V3 で Verifiable Credentials(VC)および Decentralized Identifiers(DID)を取り込む計画を公表し、スキーマを VC Data Model に合わせるドラフトを提示しました。Blockcerts Forum
  • 2021 年12月:V3正式リリース
    Blockcerts V3 では @context に VC Data Model を採用し、issuer に DID を参照できるようになるなど、データ構造が互換化されました。これにより VC 系ツールチェーンでも Blockcerts 証書を扱いやすくなっています。Blockcerts Forum
  • 2022–2025 年:実装アップデート
    cert‑issuercert‑verifier‑js が VC テストスイートに対応し、Wallet v4 では DID 鍵管理や VC 互換証書の受領・提示機能を追加。VC ネイティブウォレットとの相互運用テストも進行中です。Blockcerts Forum
  • 今後の方向性
    1. Verifiable Presentation 形式の標準化―VC ウォレット間で Blockcerts 証書をそのまま提示できるようにする
    2. 教育証書以外への適用拡大―学位証以外の VC プロファイル(オープンバッジ3.0、職歴証明など)へのブリッジ
    3. DID/VC ベースの信頼強化―発行者・保持者とも DID による検証可能な主体性を付与

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