Xcelerate SolutionsとSocureは2026年9月29日、米国の行政サービス向け共通アカウント「Login.gov」で、モバイル運転免許証(mDL)を使ったオンライン本人確認を支援すると発表しました。担当者と対面せずに行う手続きで、州が発行したデジタル資格情報を直接検証する仕組みです。提供企業の発表

Login.govの公式案内にも、本人確認に使う書類の選択肢としてmDLが記載されています。

mDLとは

mDLは、スマートフォンなどに発行されるデジタルの運転免許証です。米国自動車管理者協会(AAMVA)は、物理的な免許証に使われる情報を電子的に検証側へ渡し、認証するものと説明しています。更新や、共有する情報の選択も想定した仕組みです。AAMVAのmDL解説

例えば本人確認の場面では、利用者が保持するmDLから必要な情報を提示し、受け取ったサービスが発行元やデータの完全性を確認します。免許証の画像を人が読む処理と比べ、機械が検証できる情報を受け渡す点に特徴があります。

Login.govがmDLを導入する狙い

Login.govでは、一部の行政サービスを利用する際に、アカウントを操作している人が実際にその本人であるかを確認します。今回の発表は、このオンライン本人確認で、州がスマートフォン向けに発行したmDLを身分証明書として受け入れるというものです。利用者が行政サービスへ進むための本人確認に、手元のデジタル運転免許証を使えるようにします。

両社が目指すのは、不正な本人確認を防ぐことと、正当な利用者の手続きの負担を減らすことの両立です。Socureは発表で、架空の身元情報やAIを使った攻撃など、行政機関が直面する本人確認の不正を背景に挙げています。mDL対応では、州発行のデジタル資格情報から本人情報を直接検証し、データの改ざんを検出できる仕組みを本人確認に取り入れます。

例えば、利用者がLogin.gov経由で行政サービスにアクセスし、身元の確認を求められる場面を考えると、mDLはそこで提示する身分証明書の選択肢になります。検証側はその資格情報を確認し、既存の本人情報の照合、不正検知、行動分析などと組み合わせて判断します。XcelerateとSocureは、こうした機能をLogin.govの本人確認に組み込む役割を担います。

利用者側の狙いは、物理的な身分証明書を扱う必要を減らし、スマートフォン中心に手続きを進めやすくすることです。ただし、今現在では不正の削減率や手続き時間の短縮といった実測結果は示されていません。XcelerateとSocureによる導入目的と機能の説明

まとめ

今回の発表で、採用規格として挙げられているのはISO/IEC 18013であり、W3CのVCデータモデルやDIDの採用は確認できません。資格情報を機械で検証するという点では共通していますが、データ形式や提示方式の違いは異なるため正しく理解する必要がありそうです。

日本でもマイナ運転免許証が進められていますが、将来的には携帯を持っていれば免許の提示ができる体制が検討されています。(日経新聞より)